春高2回戦の結果

下北沢成徳 2-0 京都橘
東九州龍谷 2-0 氷上
奈良女 2-0 岩美
八王子実践 2-1 四天王寺
福井工大福井 2-0 高崎商科大附
土浦日大 2-1 進徳女
柏井 2-0 郡山女大附
大谷室蘭 2-1 安来
金蘭会 2-0 西原
誠英 2-0 豊橋中央
富山一 2-0 盛岡誠桜
鹿児島南 2-0 中越
誠修 2-0 高松南
聖和女学院 2-1 大和南
就実 2-0 富士見
由利 2-0 都城商

 勝利の瞬間、まだ球が浮いている間に、やや先走ってガッツポーズが出た。北海道大谷室蘭の佐々木監督は小躍りして、全国初勝利を喜んだ。
 「ウチくらいですよね、1回勝って優勝したみたいに喜ぶのは」。少し照れながらも、「それくらい子供たちには大きかったと思います」と勝利の味をかみしめた。
 接戦だった。第1セットは終盤に逆転された。第2セットも24-21から追い上げられ、エース大久保亜美(3年)の強打が外れて24-23。タイムを取った監督は大久保の肩をたたき、「大丈夫だから」と送り出した。
 「絶対に決めてやろうという思いでした」と大久保。次のプレー、自分の強打が相手レシーブをはじいて戻ったところを直接、ネットの向こうに落として決めた。セットを取り返すと、最終セットも競り合いを制した。
 かつての日本代表エースで、「レオ」の愛称でも知られた佐々木監督。2011年の現役引退後、故郷に戻り13年からコーチとして母校の指導を始めた。在学時にも春高出場歴がある古豪も、部員が10人程度に減少していた。「とても全国を目指すレベルじゃなかった」という。
 最初の1年は基礎練習を繰り返すなど厳しい練習を課した。豪打でならした元エースが自ら球を打ち、レシーブさせる。1人に約2時間打ち続けたこともある。一方で温泉や祭りにみんなで出かけるなど、オンとオフを切り替えた。「母鳥と15羽のひな鳥みたい」と大久保。家族のような絆で力を培ってきた。
 昨年4月に監督となった指揮官は目標を「最低でも8強」と掲げながら、「一戦一戦、全力を出せるように」。愛情こもった目で選手たちを見やった。