春高準々決勝の結果

東九州龍谷 2-0 京都橘
八王子実践 2-0 福井工大福井
金蘭会 2-0 就実
下北沢成徳 2-0 鎮西

 金蘭会は3回戦、準々決勝ともに危なげなく勝ち進み、5大会連続で4強進出を決めた。池条監督は「最低限の目標は達成できた。うれしく思う」と話した。
 12月末に捻挫した宮部が、この日から試合に復帰した。まだ「痛む時がある」と言うが「試合になったら集中しているので気にならない」と強打で存在感を示した。役者がそろったチームが2大会連続の頂点に向けて確実に歩を進めている。

 7日行われた春の高校バレー女子準々決勝で、東九州龍谷が京都橘を破った。
 第2セット、東九州龍谷のスーパールーキーが気を吐いた。1年生ながら名門のレギュラーをつかんだ室岡莉乃が、目いっぱい体をしならせて強打を連発。ストレート勝ちで準決勝に導き、「思い通りのプレーができた」と胸を張った。
 身長162センチと小柄だが、最高到達点は297センチと180センチ台の選手にも引けを取らない。初戦は満員の観客に気後れしたが、この日はのびのびとプレーに集中。後衛でも安定したレシーブでチームに貢献し、相原昇監督は「1年生でここまで活躍するのは鍋谷(友理枝=デンソー)以来」とリオデジャネイロ五輪代表でもある卒業生の名前を挙げてべた褒めした。
 少し前までは「もう少し身長があれば」と思うこともあった。だが今では「背が高い人に勝てないのは普通と思われるかもしれないけど、私がそのイメージを覆したい」とキッパリ。天性のバネを生かしながら、コースの打ち分けや助走の踏み込みを常に意識して体格差を補ってきた。
 チームは一昨年の高校総体以降、頂点から遠ざかっている。今季は高校総体、国体で4強どまりだった。「3年生にとって春高は最後の大会。コートに立てない3年生の分まで、自分が力になりたい」。2012年以来の大会制覇へ、何度でも高く飛び上がる。

 八王子は試合を重ねるたびに結束力を高め、2年連続ではね返された準々決勝でストレート勝ち。貫井直輝監督は「下級生たちが本当によく頑張ってくれた」とたたえた。
 中でもユース日本代表の大川愛海(1年)は得点を荒稼ぎ。思い通りにできなかった1回戦後、セッターの籾井あき(3年)から「最後は3年生がやるから、思い切りやっていいよ」と励まされて気持ちをリセット。3回戦、準々決勝と切れ味鋭いスパイクでチームを勢いに乗せた。
 中4日で迎える準決勝では、ユース日本代表がそろう金蘭会と激突する。3年生にとっては、最初で最後となる「センターコート」での勝負。大川は「1本1本、気持ちを込めて思い切り打ち切りたい」と力を込めた。