春高2回戦の結果

鹿児島女 2-0 県岐阜商
聖和女学院 2-0 西邑楽
就実 2-0 文京学院大
敬愛学園 2-0 広島桜が丘
奈良文化 2-0 城南
大阪国際滝井 2-0 伊勢原
古川学園 2-1 日立第二
米沢中央 2-0 都城商
共栄学園 2-0 北嵯峨
誠信 2-1 札幌山の手
金蘭会 2-0 山東
春日部共栄 2-0 帯広南商
佐賀清和 2-1 和歌山信愛
東九州龍谷 2-0 富山第一
東京都市大塩尻 2-0 郡山女大附
鎮西 2-0 氷上

 

 ジャパネット杯「春の高校バレー」第73回全日本バレーボール高等学校選手権は6日、東京体育館で男女の2回戦計32試合が無観客で行われた。シード校が登場し、女子で2連覇が懸かる第1シードの東九州龍谷(大分)は、富山第一にストレート勝ち。身長184センチの1年生、飯山エミリが全国デビュー戦で躍動した。7日は男女3回戦と準々決勝が行われる。
 堂々の春高デビューだ。無観客の会場にドスンと響く打球音とともに、パワフルなスパイクが、相手ブロックの上からコートに突き刺さった。1年生とは思えない存在感を示した東九州龍谷・飯山。富山第一をストレートで下すと、初々しい笑顔を見せた。
 「(広い)会場を見た瞬間、緊張して『やばいな』と思った。最初は力んでしまって、いいスパイクが打てなかったが、慣れてからは自分らしいプレーができた」
 クイックスパイクやブロックの中心を担うミドルブロッカー(MB)の飯山は、2連覇を狙うチームの勝利に貢献した。「緊張した」という第1セットはスパイクで2得点にとどまったが、エースで主将の室岡莉乃(3年)ら上級生が作った勢いに乗った。第2セットだけで6得点を挙げる活躍。1人で相手のスパイクを防ぐ場面もあり「高さを生かせた」と胸を張った。
 日本人の父とロシア出身の母との間に生まれた。身長184センチで、最高到達点は295センチ。竹内誠二監督(45)は「体が大きいけど、プレーがコンパクト。力ではなく、体の使い方でパワーを出せる」と潜在能力を評価する。
 現在の女子日本代表候補選手29人のうち、東九州龍谷出身はMB岩坂名奈(30)、ウイングスパイカー長岡望悠(29)、アウトサイドヒッター鍋谷友理枝(27)ら最多5人。多くの日本代表を輩出する春高常連校で、1年生からレギュラーの座をつかんだ。指揮官は「東龍には歴代、素晴らしいミドルブロッカーがたくさんいるが、その選手に引けをとらない。岩坂を超えられる」とさらなる成長を期待した。 
 7日の3回戦では敬愛学園(千葉)と対戦する。「コートの中で暴れ回って、2連覇を取りに行きたい。(スパイクは)思い切り打ちたいです」。最多7度の優勝を誇る強豪校で期待のホープが輝きを放つ。

 全日本高校選手権第2日(6日、東京体育館)“双子パワー”が炸裂した。深沢姉妹で得点を量産。鋭いスパイクを武器に、激戦区の東京を制した文京学院大女(東京第1)を2-0で圧倒し、2019年インターハイ女王、就実(岡山)が3回戦に駒を進めた。
 姉のアウトサイドヒッター、深沢めぐみが「出だしから自分のプレーができた」と笑顔を見せれば、妹のミドルブロッカー、つぐみ(ともに2年)は「まだ全部は出し切れていない」と対照的に話した。
 コロナ禍の外出自粛期間中、チームは解散。昨年4月から約3カ月間、長野・安曇野市内の実家で過ごした。体力を落とさないように、毎日2キロ走など競い合うように練習。「競争相手がいるのでしっかり追い込めた。2人いるのは大きかった」(めぐみ)と支え合って成長した。
 日本一を狙う就実は、7日の3回戦で聖和女学院(長崎)と対戦する。「姉が前衛にいるときは、絶対に姉が点を取ってくれる。姉が後衛に下がったときに、自分がエースとして決めればチームは勝てる」とつぐみ。信頼し合う2人が力を合わせて、頂点まで駆け上がる。