春高1回戦の結果

城南 2-0 佐賀清和
奈良文化 2-1 大和南
誠英 2-0 敬愛学園
市立橘 2-0 長岡商
古川学園 2-0 氷上
都城商 2-1 安来
米沢中央 2-0 首里
東京都市大塩尻 2-0 高崎健康福祉大高崎
八女学院 2-0 國學院大栃木
近江兄弟社 2-0 富山一
進徳女 2-0 札幌大谷
共栄学園 2-0 高知
山東 2-0 旭川
東九州龍谷 2-0 富士見
熊本信愛女学院 2-0 青森西
福井工大福井 2-0 盛岡誠桜
開智 2-0 鹿児島南
細田学園 2-0 高松南
岡崎学園 2-0 京都橘
三重 2-0 郡山女大附

前々回優勝の東九州龍谷(大分)が富士見(静岡)をストレートで下して2回戦へ。相原昇(53)監督は、久しぶりの春高の舞台に「めちゃくちゃ気持ちよかった」と笑顔を見せた。
同校を何度も全国優勝に導いた名将は2018年度で退任し、ジュニア日本代表を率いてU20世界選手権で優勝。昨年の東京五輪では日本代表コーチを務めた。五輪を終えて同校監督に復帰。パワーポイントで課題を可視化するなど、高校ではあまり例がない指導法を持ち込んだ。
「指導者として僕自身の技術が上がっている」と胸を張る指揮官は、2年ぶりの頂点へ「普段通りのびのびやらせたい」と明るく話した。

17年連続42回目の出場となる古川学園が、氷上を2-0のストレートで下し2回戦に進んだ。前回大会では4強、前々回は準優勝で、今年はもちろん優勝を狙う。スタメンでただ一人の3年生、鈴木玲香は「1試合目で緊張したなか、チームのエースという自分の役割を徹底できた」。岡崎典生監督は「1セットも取られず、リードされることもなく終われた。落ち着いてプレーできた」と胸をなでおろした。

ベンチで見つめる相棒の無念を背負ってプレーした。共栄学園(東京)のエース、堤亜里菜(3年)が攻守でチームを牽引。高知にストレート勝ちし2回戦に駒を進めた。
「エースは私しかいない。全部決めるつもりで行った」
緊張する様子はみじんもなかった。第1セットからバックアタックや時間差攻撃がさえ、サービスエースやブロックでも得点を重ねた。第2セットに入ると、力を加減したスパイクを相手のいないコート奥に余裕をもって落とす場面も。「調子はいい」と絶好調だ。
春高開幕前日の4日。大黒柱の扇谷光憂(3年)が練習中に左足首を捻挫。コート上では堤と対角を組む主力選手で、チームはぶっつけ本番の新布陣で初戦に挑んでいた。1回戦の朝まで泣き続けていたという扇谷は、気持ちを切り替えベンチから声援を送った。堤は「光憂はチームのムードメーカー。タイムアウトのときはふざけたことを言ってくれて、みんな笑顔で試合ができた」と相棒の後押しに感謝した。
6日の2回戦の相手は、前々回優勝の東九州龍谷(大分)。松葉づえをついて会場を後にした扇谷の出場はけがの回復具合を見て判断するが、主力を欠いての試合となるのが濃厚。「(東九州龍谷を)意識して練習してきた。目標は日本一のエースになること」。3年間苦楽をともにした同級生の思いを右手にこめ、堤が強豪校に立ち向かう。