春高2回戦の結果

八女学院 2-1 秋田北
奈良文化 2-1 岐阜総合
進徳女 2-0 近江兄弟社
三重 2-0 米子北斗
金蘭会 2-0 山東
八王子実践 2-0 開智
就実 2-0 細田学園
誠英 2-0 聖和女学院
下北沢成徳 2-0 城南
古川学園 2-0 帝京第三
共栄学園 2-1 東九州龍谷
大阪国際滝井 2-0 福井工大福井
岡崎学園 2-0 日立二
都城商 2-0 市立橘
熊本信愛女学院 2-0 東京都市大塩尻
米沢中央 2-0 金沢商

3大会ぶりの登場となった下北沢成徳には「春高バレー」の大舞台を経験した選手がいない。2年生の古川が「すごく緊張した」と話した通り序盤こそ硬さが見られたが、終わってみれば2セットともに10点以上の大差での快勝だった。
全国高校総体覇者ながら、東京都の予選では準決勝で八王子実践に敗れ、第3代表決定戦を勝ち抜いての出場。エースの谷島は2冠に向け「チャレンジ権をもらったので、全力でがむしゃらに頑張っていきたい」と力を込めた。

八王子実践(東京)が初戦の2回戦で開智(和歌山)をストレートで破り16強入りを果たした。3年生の大黒柱、星陽菜多と2年生の成瀬ももかが中心となり得点を重ねた。
全日本高校選手権5度の優勝を誇る名門だが前回大会は初戦敗退。雪辱を果たし2年生エースの瀧沢凜乃は、「最初の方は体も表情も硬かったが、コートの中で目を合わせてコミュニケーションをとり、少しずつ緊張がほぐれた。初戦を突破できてほっとした」と安堵した。

都城商(宮崎)が橘(神奈川)に2-0で勝ち2回戦を突破した。
エースの甲斐理香菜(3年)が強打と巧みなフェイントを織り交ぜ相手を翻弄。最後は自身のストレートのスパイクで勝利を手繰り寄せ満面の笑みを浮かべた。松元一太監督は「きのうの硬さが全くなくていい感じだった。3年生と一日でも長くプレーをしたいので何が何でも勝ちたい」と3回戦へ気持ちを切り替えた。

前回王者の就実(岡山)は初戦の2回戦で細田学園(埼玉)を2-0で下し16強入りを果たした。
〝最強ツインズ〟の呼び声高い深沢姉妹は「エースが打って流れを作るべき」と力が入り第1セット序盤は硬かったが、徐々に調子を上げていき大活躍。姉で主将のめぐみ(3年)が、相手レシーバーが一歩も動けないほど強烈なスパイクを打てば、妹のつぐみ(3年)はフェイント攻撃で翻弄した。2連覇へ姉は「最終目標は日本一。一球一球に無我夢中になり全員で勝ちにいきたい」と力を込めた。

熊本信愛女学院(熊本)が東京都市大塩尻(長野)に2-0で勝ち2回戦を突破した。
エースの浦本梨花(2年)が強烈なサーブやアタックで得点を量産し接戦をものにした。7日の3回戦の相手は前回女王の就実(岡山)だが「勝てない相手ではない。練習してきたことを出せば勝てる。勝ちにいく」と強気だった。

共栄学園(東京)が前々回優勝の東九州龍谷(大分)に逆転で勝利し3回戦に進出した。
第1セットを18-25で落としたが粘りを見せた。エースの堤亜里菜(3年)がスパイク、ブロックなどを次々決めた。第2セットを25-17、第3セットも一進一退の攻防が続く中堤が攻守に活躍。最後はこの日42得点目のアタックで25-21。1時間7分に及ぶ名門校同士の対決を制した。
春高開幕前日の4日に左足首を捻挫した扇谷光憂(3年)も戦列復帰。万全ではない中でもレシーブなどで度々チームを救った。堤は「(皆が)フォローしてくれるしエースとしてやらなきゃいけなかった。勝てて本当にうれしい」と白い歯をこぼした。全員で勝ち取った試合に中村文哉監督は涙を流して喜んだ。
前々回優勝校を破り自信を深めた。堤は「日本一を取りたい」。中村監督は「自分たちのプレーができれば戦える」と言葉に力を込めた。

22年連続出場の東九州龍谷(大分)が共栄学園(東京)にフルセットの末に敗退。2大会ぶりの優勝を狙ったが共栄学園の堤亜里菜(3年)に押され続け2回戦で姿を消した。相原昇監督は「4番(堤)の選手に爆発させすぎた。マークしていてやられたので、もう少ししっかりブロックを固めたかった」と反省が口をついた。
2年生エースの飯山エミリは2年連続の出場で「去年は3年生についていくだけだった。今回はプレーで貢献しようという気持ちが強くなった」と成長を感じた試合だった。
この試合で3年生は引退。飯山は「今の3年生はバレーも生活もしっかりしている。伝統を引き継いでもっといいバレーが来年できたら」と前を向いた。