今年は四国総体。バレーボール女子は徳島県です。

・予選リーグ敗退校 明秀学園日立、首里、坂出商、県岐阜商聖霊女短大附、富士見、宇都宮文星女、長岡商、一関修紅、近江、岩美、安来、富岡東

 29日に徳島市で行われた全国高校総体のバレーボール女子予選グループ戦で、2015年以来の優勝を目指す九州文化学園(長崎)が地元・富岡東(徳島)に勝利し、決勝トーナメントに進出した。

 結果を見ればストレート勝ちも、九州文化学園の足立菜央主将(3年)は「うまくいかない部分が多かった」と振り返った。富岡東の粘りは想像以上だった。特に第2セットの序盤はスパイクを拾われて苦しみ、井上博明監督から「アタックのリズムが一定だから対応されるんだ」と助言を受けた。フェイントを織り交ぜて攻撃の選択肢を増やし、流れをつかんで押し切った。
 初優勝した1989年大会の開催地も徳島だった。当時も指揮を執っていた井上監督によれば直前に主力が故障。控え選手が活躍して穴を埋め、一丸となって頂点に立ったという。
 選手たちは監督からその話を聞き、「先輩に負けないプレーをしたい」(足立)と気持ちを奮い立たせてきた。巡り合わせを追い風に、快進撃の再現を狙う。

 令和4年度全国高等学校総合体育大会バレーボール競技大会(インターハイ2022)初日の7月29日(金)、女子予選グループ戦で前回大会優勝の下北沢成徳高(東京[1])は東九州龍谷高(大分)にストレート負け。だが敗者復活戦で安来高(島根)に勝利し、決勝トーナメント進出を果たした。
 相手コートに広がる歓喜の輪を、下北沢成徳高の選手たちは唇を噛み締めながら見つめた。予選グループ戦屈指の好カードとなった東九州龍谷高との名門校対決。ストレート負けに終わり、動揺は大きいのかと思いきや、チームはすぐに前を向いていた。小川良樹監督は「これからトーナメントを勝ち上がっていくうえで、こういう真剣な試合をしておきたかったので。全然マイナスにはとらえていません」と落ち着いた口調で語った。
 試合開始時間が目まぐるしく変わり、十分なアップ時間を確保しづらい全国大会。オープントスを打ちきるスタイルの下北沢成徳高にとっては、慣れない体育館ですぐにトスとの感覚を合わせなければならず、特に序盤は力を発揮しづらい。第1セットはなかなかスパイクが決まらないなか、相手が得意とする早い展開に持ち込まれ、2-2から7連続失点。終盤に追い上げたものの、最大9点のビハインドが重くのしかかった。
 あとがなくなった第2セット。エンジンがかかりはじめ、序盤は9-5とリードしたが、そこからミスを連発。中盤に逆転を許し、相手に押しきられた。指揮官は「1セット目はおそらくアップ不足で試合に臨まねばならず、ああいう展開になるのはわかっていました。2セット目に体がほぐれてきて、ミスは予想していたとはいえ、少なからずダメージはありました」と語ったが、これも選手の成長を考えると、必要なステップととらえる。
 敗者復活戦の安来高戦では悔しさを胸にしまい、序盤から全開。谷島里咲、佐藤彩夏の両エースを軸にコンスタントに連続得点を決めてセットを先取すると、第2セットは中盤から佐藤の5本のサービスエースを含む8連続得点で突き放し、快勝した。佐藤は「(24-14の場面で)サーブをミスしてしまいました。そこから相手に詰められる可能性もあるので、ミスはなくしたいです」と満足せず。谷島は「今日のことを頭に残したまま明日に入ると、自分たちの悪いところが出てしまうと思うので、もう一度リセットして臨みたいです」と気を引き締めた。
 敗者復活戦後の集合写真撮影では、「笑顔でお願いします!」というカメラマンの呼びかけにも、表情を崩さず。武田麗華キャプテンは言う。「崖っぷちまできて、小川先生にも『自分たちでこれを乗り越えなさい』と言われました。明日もまたみんなで戦えることを当たり前とは思わず、もらった命だと思って頑張ります」。
 小川監督のラストイヤーで、三冠を掲げる1年。目に焼き付けた光景が、選手たちの心に再び火をつけた。