春高3回戦の結果

金蘭会 2-0 鹿児島実
東九州龍谷 2-1 城南学園
共栄学園 2-0 日本航空
古川学園 2-0 九州文化学園
熊本信愛女学院 2-0 新潟中央
誠英 2-0 福井工大福井
高松南 2-1 三重
八王子実践 2-0 佐賀学園

 バレーボールの全日本高校選手権(東京体育館)で、女子3連覇が懸かっていた就実(岡山)が新型コロナウイルスの抗原検査で陽性者が出たため5日の2回戦を欠場した件で、その後に同校が行った検査では陰性だったことが6日、同校への取材で分かった。西井泰彦理事長は「再出場の希望はあるが、現実的に難しいのは理解している。検査のやり方や規定を見直してほしい」と大会事務局に改善を要望した。
 規定では大会側が課した抗原検査で1人でも陽性者が出ると欠場になる。田野敏彦大会委員長は、同校によるPCR検査では陰性だったことを認めた上で「陽性も医師に判断を仰いで決定した。規定上、欠場となったものは変わらない。今後(改善点の)検討は必要」と述べた。
 就実の西畑美希監督は「選手は一生心に傷が残る。選手が納得のいくやり方をしてほしい」と同様の事態が生じないよう訴えた。

 全日本バレーボール高等学校選手権大会第3日(6日、東京体育館)女子3回戦で、優勝候補の金蘭会(大阪)が、初出場の鹿児島実に2-0で快勝し、準々決勝に進出した。注目の超高校級の2年生エース上村杏菜は、「出だしが良くなかったので、40点くらいです。自分には厳しく」と振り返った。
 序盤はリードされる展開。上村を中心に徐々に流れをつかみ、中盤に連続得点。相手を突き放し25-17で先取。第2セットは開始から大きくリードを奪い、25-11で圧勝した。
 初戦からメンバー3人を変え、コートに立つ3年生はリベロで主将の徳本歩未香だけ。下級生がチームを引っ張りベスト8にこまを進めた。2019年大会以来4大会ぶりの春高制覇へ、徳本は、「目標の日本一に向けて目の前の試合を勝ち切って、日本一をとって終わりたい」と意気込んだ。

 全日本バレーボール高等学校選手権大会第3日(6日、東京体育館)女子3回戦が行われ、初出場の城南学園(大阪)は、東九州龍谷(大分)の前にフルセットの末に屈した。第1セットを東九州龍谷に奪われ迎えた第2セットは34-32の壮絶な打ち合いで奪い返した。最終第3セットは相手のエース、飯山エミリ(3年)の角度のあるコーナースパイクを止めきれず17-25で屈したが、広島慎太郎監督は「歴史が浅く、府大会の予選で負けていた学校。3年生が頑張って、今の城南の歴史を作ってくれた」と初出場でベスト16入りに胸を張った。

 全日本バレーボール高等学校選手権大会第3日(6日、東京体育館)女子3回戦で、共栄学園(東京)が日本航空(山梨)に2-0でストレート勝ちした。元バレーボール日本代表の大友(旧姓)愛さんを母に持つスーパー1年生、秋本美空(みく)は、「すごい楽しかったです。1人が点数を決めてもすごい喜んでくれるので、うれしかったです」と笑顔で振り返った。
 序盤は相手にリードされる展開だったが、秋本が高さを生かした強烈なスパイクでチームを鼓舞。第1セットのスパイクポイントだけで10得点を挙げる活躍でセットを先取。第2セットも共栄学園の勢いは止まらず、1年生の宇都木乃愛(のあ、1年)らが躍動し、序盤に6連続得点を奪った。秋本はスパイクだけでなく、ブロック、サーブでもポイントを奪い、25-16で勝利した。
 準々決勝の相手は、今季の高校総体覇者の金蘭会(大阪)。秋本は、「すごい楽しみです。金蘭会を倒して日本一になれるように頑張ります」と力強かった。

 全日本バレーボール高等学校選手権大会第3日(6日、東京体育館)女子3回戦で、九州文化学園(長崎)が、古川学園(宮城)に0-2でストレート負けした。田中凛主将(3年)は、「もっと自分たちの心のバレーを出していけたらよかったし、出していかないといけなかった」と肩を落とした。
 1年生の佐藤侑音(ゆおん)、佳音(かおん)の双子の姉妹や、山本彩愛(あや、3年)と大串衣咲(いぶき、3年)の幼馴染コンビで果敢に攻めた。第1セットは22-25と競ったが、第2セットは身長196センチの相手エース、タピア アロンドラ(3年)を中心とした猛攻に耐え切れず。17-25で敗れた。
 佐藤侑音は、「この春高をばねにもっとチームも自分も強くなれるように上を目指して頑張りたい」と前を向いた。佐藤佳音は、「日本一になるため練習も普段の生活も考えながら、日々気持ちを出して頑張りたい」とリベンジを誓った。