春高準決勝の結果

誠英 3 18-25 26-24 25-19 25-20 1 金蘭会
古川学園 3 25-16 25-18 25-22 0 熊本信愛女学院

 全日本バレーボール高等学校選手権大会第4日(7日、東京体育館)男女準決勝が行われ、女子は誠英(山口)が金蘭会(大阪)を3-1で下し、10年ぶりの決勝進出を決めた。国体女王の古川学園(宮城)が熊本信愛女学院にストレート勝ち。新型コロナウイルスの影響で無観客が続いていたが、準決勝から3年ぶりに観客を入れて実施された。
 誠英は主将の北窓絢音(3年)が攻守で活躍。ボールに食らいつく「泥んこバレー」でチームを引っ張った。
 「大きい舞台で慣れないこともあったが、自分が1点決めてチームに活を入れようと思った。大事なところで勝ち切ることができた」
 第1セットで差をつけられ、第2セットも相手にセットポイントを許したが、そこから3連続得点で逆転した。第3セットも取ってリードすると、最終セットは北窓のスパイクから中盤に5連続で得点を奪取。182センチの長身を生かし、チームトップの17得点を挙げ、優勝3度の強豪をねじ伏せた。
 8日の決勝は、昨年3回戦で対戦し、ストレートで敗れた古川学園(宮城)が相手。優勝すれば、北窓が憧れるOGで、元バレーボール女子日本代表の栗原恵さんが活躍して優勝した2001年以来22大会ぶりとなる(当時の校名は三田尻女)。「ここまで来たら日本一しか見えていない」と北窓。センターコートに高校3年分の思いをぶつける。

 バレーボールの全日本高校選手権第4日は7日、東京体育館で準決勝が行われ、女子は誠英(山口)と古川学園(宮城)が8日の決勝に進んだ。誠英は総体優勝の金蘭会(大阪)に3-1で逆転勝ちし、10年ぶりの決勝進出。
 女子で総体覇者の金蘭会が第1セットを先取しながら、逆転されて決勝進出を逃した。第2セット以降は軟打で揺さぶられて守備を崩され、対応が遅れた。2年生エースの上村は「自分のベストを出せなかった。全然駄目だった。3年生に対して申し訳ない」と反省の言葉を並べた。
 主力に1,2年生が多いチーム。上村は「来年こそ、絶対にこの舞台でいい成績を出す。真のエースとして(スパイクを)打ち切りたい」と誓った。

 全日本バレーボール高等学校選手権大会第4日(7日、東京体育館)男女準決勝が行われ、女子は国体女王の古川学園(宮城)が熊本信愛女学院にストレート勝ち。8日の決勝は男子が鎮西(熊本)-駿台学園、女子は誠英(山口)-古川学園の組み合わせとなった。新型コロナウイルスの影響で無観客が続いていたが、準決勝から3年ぶりに観客を入れて実施された。
 世界レベルの高さから放つ圧巻のスパイク。ボールが熊本信愛女学院のコートに突き刺さるたび、古川学園のタピア・アロンドラ(3年)は両腕を高々と広げて会心の笑みを浮かべた。
 「自分のプレーができてうれしいです。緊張しているとき、声が出なくなったとき、体が動けなくなったとき、みんなが声をかけてくれた」
 身長196センチの大エースが、流暢な日本語で2年連続決勝進出を喜んだ。右手甲に「気合」、左手甲に「SMILE」の文字。最高到達点325センチの高さから、15本のスパイク、2本のブロックを決めた。
 この日は3年ぶりの有観客。ドミニカ共和国から来日した母・ジュリサさんが初めて観戦に訪れた。13歳でバレーを始めたタピアは2019年12月の来日直前「日本へ行くのが怖かった」と不安にかられていた。そのとき、ジュリサさんに「バレーが好きでしょう。いい選手になるために行かなきゃ!!」と温かく背中を押してもらい、前向きな姿勢で初来日した。
 現在は日本食もOK。好きな食べ物は「オムライス、カレーライス、カレーうどん」で、ドミニカ共和国にないというカレーがお気に入りだ。
 母の前で活躍したタピアは「とてもうれしかった。日本に来たことが無駄じゃないと思っているはず」と異国の地で親孝行。ジュリサさんは誠英(山口)と戦う、8日の決勝も観戦する。
 「日本一を取るために頑張ります」。昨年の3回戦でストレート勝ちした誠英を再び下せば、春高バレーでは3月に開催されていた全国選抜優勝大会を制した1999年以来24年ぶりの優勝。最愛の母に日本一をプレゼントする。