サンスポHPより

速い。スピードが違う。伝統の高速バレーはさびついてはいなかった。これが四天王寺だ。
 好レシーブから素早いトス。ライトからサウスポーの楠本舞(2年)、レフトから狩野綾子(1年)が強打。マッチポイントは服部鮎弥(1年)が決めた。ともに優勝4度という古川学園との伝統の一戦に完勝。よみがえった四天王寺が新時代の幕を開けた。
 「古川さんと戦ったことはもう昔の話。ここから新しい歴史を一からつくろうというところなんです」
 4年ぶりに春高に戻ってきた谷知彦監督(43)が安堵のため息をもらした。95年に監督就任後、優勝2度、3位1度、8強2度に導きながら、進学校への特化をはかる学校方針のため、スポーツ推薦制度「特技コース」が00年に廃止になり、01年にはついに休部へ追いこまれた。
 卒業生に“東洋の魔女”もいる伝統校が消える…。そんな危機を救ったのは黄金期を知る卒業生たちだ。OB会が中心となって署名運動を展開し、学校側と折衝。その結果、旧経営陣を退陣させ、03年からスポーツ推薦が復活。再興バレー部1期生が2年になった今年、いっきに大阪府予選で優勝してみせた。
 スタンドには97、98年の2連覇メンバーが集結。伝統の緑と白のユニホームを見た才野木幸恵さん(24)は「休部になったときはショックだったけど、たった2年で春高に出て勝つなんて、さすが谷監督。なつかしかった」と声を震わせた。
 「昔の四天王寺の試合のビデオは見たことないけど、レシーブの伝統は意識してます」
 セッターの阪本良子主将(2年)が言い切る。3年生のいない、実質的新興チームだが、堅守からの速攻というカラーは健在。若い選手たちに四天王寺DNAはしっかり引き継がれている。

・五十川葉子さんは行ってないの?

第36回春の高校バレー第2日(21日、東京・国立代々木競技場第1体育館)山根貞子新監督率いる文京学院大女(東京第2)は、市立沼田(広島)をストレートで下した。1月22日の東京都大会決勝後は、試験や2年生の修学旅行があり、全員そろっての練習は今月5日から。不安があっただけに、セッターの伊藤彩香主将(2年)は「昨年は初戦負けだったので全員かたかったけど、勝ててホッとした」と苦笑い。2年前の準優勝を上回ることが最大目標だ。

・修学旅行に行ってたんだ。へぇ〜。強豪校ってこんな時期の修学旅行には参加しないもんだと思ってた。