明けちゃったよ

 29日の関東甲信地方は高気圧に覆われて晴れています。この先1週間程度も晴れる日が多くなる見込みで、気象庁は午前11時に「関東甲信が梅雨明けしたとみられる」と発表しました。関東甲信の梅雨明けは、去年より7日、平年より22日、いずれも早くなっています。
 気象庁によりますと、統計を取り始めた昭和26年以降、関東甲信のこれまでで最も早い梅雨明けは、17年前、平成13年の7月1日で、このまま確定すれば6月に梅雨明けするのはことしが初めてで、過去最も早い梅雨明けとなります。
 関東甲信で統計開始以来、最も早く梅雨明けしたとみられることについて、気象庁は、太平洋高気圧が平年より早く北に張り出し、高気圧に最も近い関東甲信付近を今後も覆い続けると予想されたことが原因だとしています。
 気象庁によりますと、今月下旬以降、赤道付近の北西太平洋の海面水温が平年よりも高く、対流活動が活発になっているため、この付近で上昇気流が強まり、これに伴って日本の南東の海上で太平洋高気圧の勢力が強まって平年より早く北に張り出し、ほかの地域よりも高気圧に最も近い関東甲信付近を今後も覆い続けると予想されたことが原因だとしています。
 このため、関東甲信では統計開始以来、最も早く梅雨明けしたとみられ、この結果、本格的な夏のシーズンが長く続き、特にこの先2週間程度は平年よりかなり気温が高くなると予想されていることから、気象庁は、こまめに水分をとったり、適切にエアコンを使うなどして、熱中症に十分注意するよう呼びかけています。
 また、ことしの梅雨の期間は関東付近に前線が停滞することが少なく、特にダムのある関東北部では、今月9日から28日までの20日間の降水量がところによって平年の4割から7割程度にとどまっているということです。
 関東甲信では、この先1か月も降水量が平年より少なくなる見通しで、この状況が続けば、水不足になるおそれもあるとしています。
 気象庁気候情報課の竹川元章予報官は「関東甲信では梅雨明けが平年よりかなり早くなったのでこれから夏の時期が長く続く。厳しい暑さも長く続くので、熱中症への対策や農作物の管理などに十分注意してほしい」と話しています。

・ほとんど雨が降らないうちに梅雨が明けてしまった。まだ6月なのに!