東北パイオニア

 バレーボール女子で日本代表に中心選手を送り出した「パイオニア」は、グループ全体の厳しい経営状況などを受け、ことし9月いっぱいで廃部することが決まりました。
 これは、山形県天童市にあるチームの運営会社、東北パイオニアが発表しました。
 パイオニアは女子のVリーグ1部プレミアリーグ残留がかかった先月の入れ替え戦に敗れ、下部リーグへの降格が決まりました。
 東北パイオニアによりますとグループ全体が厳しい経営状況にあり、業績回復に向けて構造改革に取り組むなか、バレーボール部の運営を続けることが難しいと判断したということです。
 チームの受け入れ先を探してほかの企業にも働きかけましたが、まとまらなかったことから11月に始まる下部リーグには参加せず、9月いっぱいでの廃部が決まりました。
 所属する20人の選手について、東北パイオニアは今後、ほかのチームへの移籍などを含め選手の意向を尊重して対応するとしています。
 パイオニアは昭和54年の創部で平成12年にVリーグ、現在のプレミアリーグに昇格しました。
 日本代表で中心選手として活躍した吉原知子選手や栗原恵選手らがプレーし、Vリーグで過去2回優勝しました。
 Vリーグの木村憲治会長は、パイオニアの廃部について、「歴史のある名門チームが活動を休止するという報告を受け、非常に残念に思っている。選手たちが希望する進路に進んでいけるよう、最大限の努力をしていきたい。今後は加盟チームが一丸となって、ファンに応援していただける環境作りの強化に一層の努力をしていきたい」とコメントを発表しました。