春高準決勝の結果

東九州龍谷 3 (25-21 23-25 19-25 25-23 15-13) 2 下北沢成徳
金蘭会 3 (25-15 25-15 28-26) 0 八王子実践

 主将・平山詩嫣(しおん、3年)の強烈なスパイクが熱戦に終止符を打った。東九州龍谷が、今季2冠の下北沢成徳をフルセットの末に撃破。選手は抱き合って涙を流し、喜んだ。相原昇監督は「最高の戦いをした」と興奮冷めやらぬ様子で語った。
 流れを変えた作戦変更があった。後がない第4セット。相手の素早い攻撃を防ぐため、それまで跳んでいなかったセッターの園田風音(かのん、3年)がブロックに加わった。160センチと小柄。ブロックポイントを奪うには至らないが、相手のコースを制限することに成功。「守りやすくなった」と選手が口をそろえるように、以降は好レシーブが次々生まれた。
 第5セット序盤に相手のエース・石川真佑(3年)のスパイクをセンター・荒木彩花(2年)がブロックで封じたことも大きかった。相原監督も「すごかった。全日本のよう」とうなるプレーで勝利をたぐり寄せた。
 下北沢成徳は昨夏の高校総体準決勝で敗れた相手。雪辱を目指し、コンビバレーなどに磨きをかけてきた。ただ素早いだけでなく、打ち込むコースを左右にばらけさせるなど細かい調整を重ねた。この日、攻撃陣があまりブロックに捕まらなかったのは、その成果だろう。
 7年ぶりの頂点まであと1勝。相手は昨年の決勝で敗れた金蘭会だ。「全員バレーで絶対勝つ」と平山。この1年の成長を示すときが来た。